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株式会社EMシステムズ

皆様へのご報告

株主の皆様には日頃より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
当社の第35期連結会計年度の取り組みと業績についてご報告申し上げます。

当連結会計年度の業績について

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済対策や日本銀行による金融政策を背景とした企業収益の改善と雇用環境の改善により、戦後2番目の長さとなる景気回復傾向や企業業績の改善傾向がみとめられました。個人の消費マインドについても底堅く推移している状況となっており、引き続き日本経済は緩やかに回復するとみられています。
 当社の主要販売先であります薬局におきましては、大手薬局チェーンのM&A等による規模拡大によって業界再編が進む一方、薬局業界を取り巻く環境は厳しさを増しており、薬局業務においての付加価値が求められる状況となっております。平成30年4月に実施された医療保険と介護保険の同時報酬改定による業績への影響が、当初予測していたほどは出ず、営業体制を強化し、システムの拡販に努めた結果、売上高・営業利益・経常利益・当期純利益ともに過去最高額に到達することができました。
 当社グループは、「2025年問題」(※1)に象徴される超高齢社会を見据え、医療(クリニック・薬局)と介護の情報連携を実現すべく、平成28年10月から介護事業者向けシステム事業へ本格的に参入し、平成29年3月に医療介護連携ソリューション「ひろがるケアネット」のリリースに続いて、8月に「つながるケアNEXT」(居宅介護支援事業者・ケアマネージャー向け)機能をリリースいたしました。クリニック向け、薬局向け、介護サービス事業者向けのシステム間で三位一体のネットワークを結ぶことで、医療と介護のシームレスな情報連携が行える環境を提供して参ります。加えて、今まで以上に国民や医療業界に貢献できる商品やサービスの開発、提供を可能にするため、AIを活用することを検討しております。商品化への推進力を得るために、平成29年12月に株式会社情報医療へ出資を行いました。出資することで持続的な関係維持強化を図り株式会社情報医療が持つさまざまな医療関連技術と当社が持つ技術や知見を融合することで更なる製品付加価値の創出へ取り組んで参ります。また、平成30年3月に日本電気株式会社(NEC)と協業を開始しました。それぞれの知見や技術を活用し、健康・医療分野の新たなサービスを創出していく予定です。
 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高13,953百万円(前期比2.0%増)、営業利益3,063百万円(前期比17.9%増)、経常利益3,618百万円(前期比14.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,369百万円(前期比12.0%増)となりました。
 セグメント別の業績は次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高及び営業利益又は営業損失は、セグメント間の内部取引消去前の金額であります。
 調剤システム事業及びその関連事業につきましては、薬局チェーン店へのアプローチ強化、販売代理店やOEM供給による販売チャネルの増強を引き続き行い、薬局向けシステム「Recepty NEXT」及び「ぶんぎょうめいと」の拡販に注力いたしました。
 このような状況下で、システム販売件数は計画に届かなかったものの、課金売上が順調に増加し、ハードウェアの入替えも計画通りに推移、サプライ販売も引き続き堅調でした。この結果、売上高は計画を達成し、継続的な原価及び経費の圧縮が利益面に寄与しました。
 この結果、当連結会計年度の調剤システム事業及びその関連事業は、売上高11,307百万円(前期比1.7%増)、営業利益2,870百万円(前期比8.5%増)となりました。
 医科システム事業及びその関連事業につきましては、全国的な販売チャネルの拡充を図るべく、クリニックの市場開拓を販売代理店経由で進めております。更に、医事会計システムの「MRN(※2) クラークスタイル」、「ユニメディカル」、また電子カルテシステムの「MRN カルテスタイル」、「オルテア」の拡販に引き続き注力いたしました。
 この結果、販売チャネルは着実に拡大しており、営業リソースを重点的に再配置したことにより、MRNのシステム販売件数は着実に増加しており、課金売上も順調に推移し、サプライ販売も好調な状況となりました。この結果、当連結会計年度の医科システム事業及びその関連事業は、売上高1,765百万円(前期比5.7%増)、営業利益237百万円(前期 営業利益17百万円)となりました。
 その他の事業につきましては、医療介護連携事業において、クリニック・薬局・介護サービス事業者向けに提供する「ひろがるケアネット」を平成29年3月にリリースいたしました。更に、平成28年10月に出荷しましたASP型介護サービス事業者支援システム「つながるケアNEXT」の機能拡充の開発を進めており更なる販売拡大に取り組んでおります。
 また、平成28年12月13日に全国健康保険協会(協会けんぽ)広島支部より受託しました「薬局向けレセプト作成支援システムへのオンライン資格確認システム導入委託事業」はクリニック向けも開始し、当初の契約期間を延長してサービス提供を行っております。
 当社では、今後の医療業界の発展に貢献すべく、電子処方箋の実現、EHR(※3)及びPHR(※4)に関する研究開発や実証事業に積極的に取り組んで参ります。日本医師会・日本薬剤師会・日本大学との共同研究である「感染症流行探知サービス」におきましては、利用薬局は全国で1万件超となっております。このほか、連結子会社である株式会社ブリック薬局は薬局事業を経営し、連結子会社株式会社ラソンテは、スポーツジム、貸会議室及び保育園経営の各事業を行っております。
 介護システム事業は平成29年8月に「つながるケアNEXT」(居宅介護支援事業者・ケアマネージャー向け)機能をリリースしたことにより、徐々にではありますが案件が増加しております。
 薬局事業の売上高及び営業利益は堅調に推移しており、売上高・営業利益ともに計画を上回りました。また、売上高・営業利益ともに前期を上回る結果となりました。
 株式会社ラソンテが行っている事業は、売上高は前期を上回ったものの営業利益は前期を下回る結果となりました。
 このような状況下で、介護システム事業は、予定していた機能追加の時期を遅らせたこともあり、売上高及び利益が計画より大幅に下回りました。薬局事業は、調剤報酬及び薬価の改定の影響を一部受けましたが、営業努力を重ねた結果、売上高・営業利益ともに前期及び計画を上回る結果となりました。また株式会社ラソンテは、運営方針の変更などの経営努力を行い、売上高は前期を上回ったものの営業利益は前期を下回りましたが、計画を上回っております。この結果、当連結会計年度のその他の事業は、売上高1,029百万円(前期比4.8%増)、営業利益9百万円(前期 営業損失32百万円)となりました。

(※1) 約8百万人といわれる団塊の世代が2025年までに後期高齢者に達することで、介護・医療費などの
     社会保障費の増加や介護職員の人材不足など様々な問題が深刻化すること
(※2) MRN:Medical Recepty NEXT
(※3) EHR:Electronic Health Record
(※4) PHR:Personal Health Record

(上記セグメント別の売上高及び営業利益は、セグメント間の内部取引消去前の金額であります。)

 株主の皆様には、今後とも当社の事業にご理解を賜り、ご支援をいただきますようお願い申し上げます。

 

  2018年7月吉日
代表取締役会長兼CEO 國光 浩三
取締役社長兼COO 大石 憲司
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